2020年11月1日日曜日

11月1日 新国立劇場バレエ団「ドン・キホーテ」

 昨日のドンキがあまりにもよかったので、急きょ行くことを決めのだが、結論としては昨日ほどの感動には至らなかった。いや、素晴らしかったのですよ。十二分に。けれど、感動というのはテクニックだけではないというか……。

小野絢子のキトリに福岡雄大のバジル。公演のトリを飾るだけに、バレエ団随一のコンビなのだろう。確かなテクニックは安定感がある。小野はポジションがピタリと決まり、軽やかな跳躍、回転技と、どの場面も美しい。福岡はジャンプの高さ、キレのよい回転で見応え充分。。一番の見せ場は1幕のリフトの長いこと!思わず声が漏れた。……が、ドンキで期待するのとはちょっと違うのだなあ。小野は姫感が強く、キトリにしては高貴すぎ、落ち着いた様子は成熟した女性を思わせる。福岡も同様。バジルはもうちょとお調子者でもいいのでは?あと、音の取り方が少し好みではないというか、オケと合わさったときのスリリングな感じがなかった。なぜか、この日の群舞も同様。2人ともバリエーションが巻き気味というか、少し曲が余ってフィニッシュを待っているように見えた。3幕のキトリのフェッテでは、オケがテンポを速めたり遅くしたりもしていたようだった。

この日のもう一つのお目当ては、奥村康祐のガマーシュ。昨日とは全くの別人で、全くもって三枚目の嫌みな貴族っぷり(←褒めてる)。ガマーシュってこんなに面白い役だった!?と驚いた。舞台のすみにいるときもいろいろ小芝居を仕掛けているので目が離せず、中央で踊るダンサーを見るのがおろそかになってしまうほど。

サンチョ・パンサの福田圭吾もよかった。愛嬌にあふれ、観客へのアピールも楽しい。1幕でトランポリンで飛ばされるところでは、3回目は空中で1回転!すごい運動能力。

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