南龍の講談がつなぎになって、結婚式の披露宴の出し物としてそれぞれの芸を披露するという構成。冒頭と最後は茶の湯で。
南龍は「当時すでに落ち目だった講談を捨て」とか、「温かいお茶をのんでホッとした」とオヤジでも言わないようなギャグを観客が気づくまで繰り返すとか、あまり笑いのセンスが良くないと思う。
浪曲の京山幸太は「清水次郎長」から。荒神山への討ち入り前夜、次郎長親分が仁吉(?)に「二人生きて戻れたら一緒になってくれ」と告白し、仁吉の子分が「ちょっとまった」と割り込んで、男同士の三角関係が…と意外な展開にびっくり。そういうキャラなのか?
日本舞踊の山村若隼紀は「黒髪」。普通にしっとりと。
落語の紋四郎は「鷺とり」。披露宴にふさわしくないオチにするためか、4人が頭をぶつけて死んでしまうというオチはどうか。
文楽の碩太夫、燕二郎は忠臣蔵の大序から。碩は若手らしからぬ堂々とした語り振り。燕二郎はちょっと硬くなっているようにも見えたが(師匠が客席にいたから?)しっかりしていた。若手2人ができる演目は限られているとはいえ、大序は華がない。
最後は能楽師による「高砂」で強引にまとめたという感じ。
新感覚エンターテインメントと打ち出しているが、様々な芸能が入れ代わり立ち代わりというのは今までにもよくあること。制約はあるだろうけれど、せっかくならばもう一歩踏み込んだものを見てみたい。
0 件のコメント:
コメントを投稿