2019年8月15日木曜日

8月14日 八月南座超歌舞伎

「超歌舞伎のみかた」は國矢と蝶紫。観客の小学生を舞台に上げて、分身の術を体験させてあげるのはいい趣向。人の動きをキャラクターに変換する技術では、腕が変な方へ向いてしまって、図らずもテクノロジーの限界を見た。

「當世流歌舞伎踊」
お国山三の舞踊。初音ミクの踊りは藤間宗家がモーションキャプチャーで振り写ししただけあって、滑らかで優美。ミク1人の時は客電が暗くなってはっきり見えるのだが、人の役者と一緒になると周囲が明るくなって姿がぼんやりするのが難点。

「今昔饗宴千本桜」
初音ミクが大正100年の世界から前世?に遡って美玖姫となり、狐忠信(獅童)とともに、千本桜を枯らした青龍(國矢)と戦う。映像の青龍がメタリックなのは何故だろう?必ずしもミクとの絡みでもないのに、映像パーツか多く、國矢は声だけの場面も。サイリウムの色を変えてそれぞれのキャラを応援させたり、桜を咲かせるなどら観客参加型なのは好きな人にはいいのかも。3500円のライトは安くはないが、おねだりして買ってもらった子どもも散見したので、セールス面でも成功してた。
音程が不安定なミクのセリフはやはり違和感。感情が込められないので芝居には限界があるように思う。セリフのやり取りは、獅童との場面ではミクが話し出す前の間が長すぎるように思ったが、國矢との場面はそうでもなかったので、役者次第なのだろう。ミクの間は決まっているのだから、それにどれだけ合わせられるかではないか。クライマックスではライブ会場のように観客をあおる獅童。ちょっと疲れが見えたようだったが…。
ミクを映すため仕方ないのだが、宙乗りが凧に乗ったよう。ラスト、倒されたはずの青龍がフツーに出てきたのもなんか違和感があった。

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