2019年5月27日月曜日

0525 金剛定期能

「加茂」
前シテは女人2人、後シテは天女と別雷の神という4役を3人で演じているらしいのだが、どんな分担になっているのか分からず。たぶん、後シテの神は永謹だろうが。シテツレは宇高徳成、豊嶋幸洋。ワキは福王知登とワキツレ2人、アイもいて舞台上は賑やか。
里女は若いのと年上のとで、加茂川?に水を汲みに来たところでワキと会い、秦の氏女が流れてきた白羽の矢を拾って懐妊し、男の子を授かった話を聞かせる。解説によると、大和古来の加茂氏と渡来人野秦氏の婚姻の話なのだとか。
アイは善竹隆平に代わって隆司。道祖神の役なので、老人のような面をかけている。
別雷の神の舞は勇壮で舞金剛らしい。客席の照明を落としているので、気づくと瞼を閉じていた…。

「鬼瓦」
善竹弥五郎のシテ。肩の力の抜けた、飄々とした演技におかしみが滲む。

「小袖曽我」
曽我兄弟の話だが、歌舞伎と違って十郎がシテ。母の言いつけを破って寺を抜け出し、敵討ちに出かけようとする五郎を取りなす役所で、キリリと凛々しい。五郎のキャラは、母に感動されて泣いたりと、歌舞伎とはだいぶ違う。
母以外は直面で、龍謹の十郎はちょっと表情が硬く感じた。
ラスト、敵討ちの許しをえた兄弟がシンメトリーで舞うのがキビキビとした美しさ。

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