2018年12月12日水曜日

12月9日 文楽鑑賞教室 Aプロ

「団子売」
靖、咲寿、亘、碵に団吾、友之助、清公、清允。
靖は調子が悪いのか、声が出ておらず、あれ、という出来。咲寿は女の声がどこから出てるの?という調子外れ。シンの2人がこれではがっかりだ。
人形は玉翔と紋吉。

解説は希、寛太郎、玉誉。
希は文楽の歴史は安土桃山時代に始まった(人形浄瑠璃と言ったかも。人形芝居はともかく、少なくとも太夫なら竹本義太夫を始祖とすべきでは?)とか、竹本義太夫の時代を説明するのにモーツアルトの名前を出すとか(はあ?普通、日本史上で有名な出来事や人物をあげないか?一般の人はモーツアルトの名前は知ってても時代までは詳しくは分からないと思う。義太夫節を西洋のオペラになぞらえて偉大な作曲家と並べたかったのか)迷走ぶりに拍車がかかって心配になる。「寺子屋」の作品解説でもさっくりネタバレしちゃうし。普通、源蔵のとった意外な策とは…とか気を持たせるだろうに。語り分けの実演は「熊谷陣屋」から。あまり高度な語り分けにしないほうがいいいと思うのだが。
寛太郎は突き撥と叩き撥之違いなど相変わらずマニアックなのだが、結構笑いを取っていた。

「菅原伝授手習鑑」は「寺入り」を小住・寛太郎。小住は堂々として風格すら感じさせる。寛太郎も手堅い。
「寺子屋」の前が千歳・富助。富助がオクリでミスタッチを連発して意外だった。三味線が滑ったのか仕切りに位置を気にしていた様子。中盤からは話に集中したので気にならなかったけれど。千歳は声の調子が今ひとつ。全体的に声が軽く、松王の重厚さが足りなかった。後の睦に変わって、良くなったと感じてしまったほど。睦は調子が良さそうで、低音がしっかり出ており、高音の掠れも気にならなかった。まあ、曲がいいというのもあるのだろう。

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