2017年10月23日月曜日

1015 法村友井バレエ団 80周年記念公演

「未来へ」
80周年の記念碑的作品で、創業者からの写真をスライドショーで紹介しつつ、子供からシニアダンサーによる踊りがつく。どちらかというと踊りは付け足しみたいな感じで、スメタナの「モルダウ」というい壮大な曲が勿体なくはあった。ラストで法村牧緒・東代子が出てきたのはサプライズ?親子三代の共演で、次世代へのバトンタッチを表現したのか。

「騎兵隊の休息」
バレエ団の得意演目だそうだが、コメディタッチの作品ならもっと弾けた演技がほしい。

「赤き死の舞踏」
61年振りのリメーク上演で、今公演の目玉。作品世界はドラマチックで、それ用に作曲された曲も悪くない(一幕で、人がバタバタと病に倒れるシーンの音楽が妙に牧歌的だったのが?だが)。再演に耐える、見応えのある演目になる可能性は充分だ。残念だったのは、赤き死の精の恐ろしさが今ひとつだったこと。振り付けの篠原聖一は抽象的な恐怖ではなく、病のにかかった生身の女と解釈したそうだが、そのせいか作品の持つ得体の知れないおどろおどろしさがぼやけてしまった。光の中で再生するイメージもいただけない。80周年という祝祭には、全てが死に絶えるラストはあんまりだという考えもあるだろうが。

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