2017年3月25日土曜日
0324 劇団態変「ニライカナイ」
身体障碍者による表現というのを初めて見た。暗転後、爆音のようなノイズが恐怖感をあおる。「アボタカ、アボタカ」というか細い声に細い脚が舞台下手に放り投げられる。上手からは芋虫のようにはいつくばってうごめく人々。白っぽく照らされた舞台に小泉ゆうすけがエプロンのような衣装で現れる。頭にはポットのふたのような、取っ手のついた被り物、鳥を思わせる動きが印象的だ。中盤、金滿里が1人舞台中央を這いながら、苦労のはてに黒い袋のようなものを脱ぎ捨てる。束縛からの解放。片足が不自由そうな役者が1本脚で舞台を縦横に跳ねまわったり、四肢欠損の役者(向井望)がるように動いたりと、それぞれができる動きで精一杯の表現をしているのはよくわかる。しかし、正直途中退屈に思う場面があったし、障碍者が頑張っているということを超えて芸術の域に達しているかというと疑問符がつく。彼らの動きが精一杯以上のことはできないのなら、舞台装置や演出が補うことで芸術になるのだろうか。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿