2016年11月8日火曜日

1110 庭劇団ぺニノ「地獄谷温泉 無明ノ宿」

鄙びた温泉宿を舞台に東京からやってきた人形芝居の親子と湯治客らの一日の出会いを描く。小人症の人形師をはじめ、盲目の男や太った芸妓、しゃべらない三助など出てくる人がどれも異形で、観ていて常にざわっとした居心地の悪さがある。見たいけど見るのを憚られるようなところ、盲目の男は好奇心を隠さないうえ、異様なほどに怖がる様子が不快感を掻き立てる。露骨にのぞき見する三助がむしろすがすがしく見えるから不思議だ。 宿の帳場、客室、脱衣所、浴室の4面が回り舞台になっていて、箱庭のような作りこまれたセットがすごい。場面転換がスムーズなのも素晴らしい。

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