2016年11月20日日曜日

1119 Kバレエカンパニー「ラ・バヤデール」

熊川哲也の新演出だが、評価はしがたい。 1場はガムザッティの浅川紫織の印象が強く、恋した男に一直線といった風情。ニキヤの中村祥子との対決はマイムで進行したが、踊りで表現してほしかった。ソロルの遅沢佑介は全く魅力なし。ニキヤが毒蛇に噛まれて瀕死の時にガムザッティの手を取ってしまうあたり、もうニキヤを見捨ててるよね。なのに2幕で後悔してるって変じゃないか? 2幕はニキヤを中心とするダンサーの踊りが幻想的で素敵。中村祥子の踊りも、ピルエットでぐらついたものの、総体としては素晴らしかった。 一番馴染めなかったのが、ブロンズアイドルを神殿が崩壊した最後に出てくるところ。すべてが崩れ落ちたあとの浄化として現れたということだが、神殿はヒンドゥー教なのかバラモン教なのか判然とはしないが、インドの土着宗教なのだとすると、その浄化のためにブッダが出てくるのは別物という感じ。井澤諒の踊りは素晴らしかったけれど。

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