2026年4月5日日曜日

4月5日 欲望という名の電車

篠井英介のブランチに胸が締め付けられた。特に2幕の、追い詰められて正気を失っていく様が痛々しい。女性が演じるよりもより、胸に迫るように感じるのはなぜだろう。最後、見知らぬ男女につれられて去っていくブランチは、白い衣装が花嫁衣装のようにも見え、より哀れさが際立った。ステラの松岡依都美がベランダからブランチの名前を叫ぶ幕切れに余韻が残る。松岡は明るく朗らかで、悲壮な話の中で心休まる存在。 スタンリーは田中哲二。粗野で乱暴な男を好演。ミッチの坂本慶介も、礼儀正しい好青年から、ブランチの正体を知ってからの自暴自棄な様子への変化ぶりがすごかった。大屋夫婦の夫にイキウメの森下創。労働者階級の世界観を作り出していた。 近鉄アート館の3面客席の舞台で、舞台奥に玄関とキッチン、手前が寝室、上手側の通路奥にバスルームという設定。A席 から見たので、正面からとは違う面から見られたのも興味深かった。 ブランチは篠井が女方を志すきっかけになった役だそうで、これが最後だというのを観に行って本当によかった。ブッキングミスですぐに移動しなければならず、カーテンコールを後目に会場を後にしたのが心残り。

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