2026年4月26日日曜日

4月26日 御名残四月大歌舞伎 昼の部

「毛谷村」 獅童の六助は義太夫みが薄く、世話に見える。無禄で村人と共に暮らしているとはいえ、無類の剣豪なのだから人間としての大きさがあって然るべし。獅童は素朴な気のいい兄ちゃんだった。 吉弥の一味斎後室に武家の女らしい風格があり、お園と張り合って椿を贈る可愛さも。孝太郎のお園はいつも通り。 弥三松の夏幹は小柄でかわいいが、セリフや所作をこなしているだけという感じ。名子役には及ばす。 杣人斧右衛門は美味しい役なのだろうけど、精四郎は勿体無いと思う。杣人に松十郎、翫政、冒頭の大坪軍内に千次郎。 六助内のみの上演だったので、斧右衛門母の件がなくて分かりづらい上、敵討もないのでスッキリしない。 「夕霧名残の正月」 藤十郎七回忌追善ということで、虎之助の伊左衛門、壱太郎の夕霧と若手二人が家の芸に挑むのはよろしいのだが、まだまだという感じ。特に伊左衛門は所作をこなすだけではダメで、内から滲み出る風情がないとつまらなくなってしまう。扇谷主人に鴈治郎、女房に扇雀と、成駒家勢揃い。太鼓持に亀鶴。 「大當り伏見の富くじ」 松竹座で生まれた作品ということで御名残公演で上演されたのだろうが、もっとふさわしい演目があるだろうに。喜劇なのにちっとも笑えず、むしろ不快感でムカムカした。 幸四郎の紙屋は楽しそうだが、独りよがり。鴈治郎の鳰照太夫は前回は意外な可愛さに驚いたが、今回はちっとも可愛く見えず。鴈治郎が絶世の美女という意外設定がキモなのd、2回目ともなると面白くないのだ。紙屋の妹、お絹(壱太郎)に言い寄る家老・黒住の獅童は化粧だけでよくあそこまで不細工にできると感心するが、下品は笑いに走りすぎ。 良かったのは歌舞伎塾出身者ら上方の役者が多くでていたことで、吉弥の遣手や松十郎の男衆は敵役を好演。鳰照の愛猫、初音役の吉太朗は着ぐるみだけでなく、前半のぬいぐるみ操作も担当していたそう。河童の翫政もいい味出してた。何より 神官役の進之介が冒頭、紙屋とやりとりするのが軽妙で、こんなにのびのび芝居している進之介は初めて見た。

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