2023年3月12日日曜日

3月12日 シアターコクーン「アンナ・カレーニナ」

休憩20分を挟んで3時間45分の芝居は、懸念していたほど冗長には感じなかったが、やはり長かった。飽きさせなかったのは、場面転換がほとんどなく、連続的に芝居が続いたことと、複数の話を並行して進める脚本の巧みさ。例えば、夫(小日向文世)と愛人ヴロンスキー(渡辺圭祐)とそれぞれとアンナ(宮沢りえ)が語る場面は、テーブルを挟んで2人の間を行き来しながらセリフが進行する。
色々なキャストがセリフの途中で、客席に向かって本音を吐露するのも面白かった。

2幕野終盤、ヴロンスキーの愛を試すアンナのわがままがエスカレートしていくところ。だんだん嫌な女になっていくのは全く同情できないのに、胸が締め付けられるような思いがしたのは、宮沢の芝居に悲壮感があったからか。ヴロンスキーはよく耐えていたよなあ。

ピアノとバイオリン、コントラバスの音楽や照明の使い方も効果的。

キティ(土井志央梨)とリョービン(浅香航大)カップルの微笑ましさが救い。 


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