大槻文蔵と天野文雄の対談。題名の「玄象」は観世流のみで、他は絃上。後から観世流が変えたのだとか。劇中に玄象の言及は1回ほどしかなく、藤原師長が持参している琵琶が玄象なのだろうという指摘。だが、皇室一級の宝物をなぜ師長が持っているのかとも。後場で出てくる獅子丸は唐から渡来する際に海に沈んだとされる幻の名器。
小書きの替之型は琵琶の作り物を使用。早装束は間狂言なしでの早着替え、窕(くつろぎ)は舞の途中で橋掛かりへ行くこと。
能「玄象」
前シテの尉と後シテの村上天皇は観世清和、ツレは三郎太。前ツレの姥は坂口貴信、後ツレは大槻裕一。ワキは福王知登。
後場の舞が見応えあり。裕一の龍神が颯爽として現れ、目が覚めるよう。後シテの早舞も、品があって豊かな気持ちになった。
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