2023年2月19日日曜日

2月19日 二月大歌舞伎 第一部

「三人吉三巴白浪」

七之助のお嬢、愛之助のお坊、松緑の和尚の組み合わせ。大川端から大詰めまでのほぼ通しなので、見応えあった。何より、主役の3人が充実してバランスが良い。
七之助はこれまでより凛々しいお嬢で、あまり女っぽくしていないよう。アイラインの赤は控えめな感じで、火の見櫓に登るため腕まくりした腕は逞しい。が、キャラクターとしてはこれが正解という気もする。
お坊の愛之助は、キリリとしたハンサム。江戸弁のセリフのキレがもうちょっとよければなおよかったが、お嬢との渡り台詞は耳に心地よかった。
今回、一番感心したのが松緑の和尚。セリフの嫌なクセが抑えられていたし、なによりどっしりとして和尚としての重みがあった。おとせとと十三を殺さなければならなくなる件に滲ませる苦悩にグッときた。
壱太郎のおとせは手堅いが、籠ったような発声が耳に障る。十三の巳之助、出てきた時だれ?と思ってしまったのは、とても落ち着いていたから。いい役者さんになったなぁ。

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