2022年9月24日土曜日

9月24日 能楽を旅する 彦根城特別公演

 彦根城博物館の能舞台で、ご当地能の「巴」を上演するという趣向。江戸時代に城内にあったという能舞台は屋外に設置され、昔と同様に自然光の下での観能できるのがいい。

「寝音曲」

大倉彌太郎の太郎冠者、善竹隆司の主。彌太郎が意外にも(失礼)正統派の演技で、謡も聞き応えがあった。


「巴」

金剛龍謹のシテ。橋掛かりでの第一声から美声に聞き惚れた。屋外の方が声の通りが良いような気がする。前シテの里女はしっとりと美しく、後シテで薙刀を持っての勇壮な舞いに迫力があった。義仲の最期に同行できず悲嘆する様など、心の動きがよく伝わった。

ワキは福王和幸。倍音の下に響くような声がなく、あっさりした声に聞こえたのは屋外だからだろうか。アイは善竹隆平。

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