前座の笑金は「道具屋」。東京での落語は初めてだそうで、緊張が手に取るよう。
よね吉「ふぐ鍋」。遠慮しているのか、東京の客がおとなしいのか、マクラにいつものような勢いがなくて少々物足りない。本編では酒を飲んだり、鍋を食べたりと仕草のうまさを見せつけた。涼しくなってきたとはいえ、まだ鍋には早いかな。
中入りを挟んで二乗。自粛期間中に娘と公園巡りをしたマクラは覚えているのだが、何やったっけ?(「短命」だった)
よね吉「たちきれ」。この日のお目当てだけあって、大満足。一人芝居のような、熱の入った演技に引き込まれた。何だか色っぽい話のような気がしていたのだが、人情噺というか、小糸の回りの人々の感情の機微が丁寧に描かれる。小糸のいじらしさや、芸者衆のかしましさを鮮やかに描く。若旦那が蔵に閉じ込められてこられなかったことを知ったときの、小糸の母の乾いた泣き笑いにぐっと来た。
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