2016年12月9日金曜日
1208 燐光群「天使も噓をつく」
ママたちによるメガソーラー反対運動が、実は自衛隊の誘致だったと分かり、基地反対運動へと変貌していく。実際の、沖縄の宮古島や石垣島で起きている運動をモチーフにした作品で、基地反対運動や自衛隊の活動範囲拡大への懸念などがダイレクトに取り入れられている。ワンマンで野党の質問をのらりくらりとかわす市長が安倍総理と重なる。すごく現代を象徴した作品だなと思う半面、主義主張がそのままの形で盛り込まれているので、芝居として昇華されていないようにも感じた。離島の防衛を強化することが、逆に中国を刺激することになるのでは。国境警備なら海上保安庁で十分。なぜ勝手に安保関連法を決めてしまうのか。などなど、今の政権への苛立ちはよくわかるが、ではどうするのか。「戦争で死者がでるくらいなら、占領されたほうがまし」みたいなセリフがあったが、それでいいのか。占領されて今のような人権が守られる保証などないのではとモヤモヤした。
ドキュメンタリー映画監督役に竹下景子。思っていたよりも普通のたたずまい。役者たちは専門用語満載の膨大なセリフをよくこなしていた。
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