2016年12月12日月曜日
1211 日本・シンガポール・インドネシア 国際共同制作「三代目、りちゃあど」
中村壱太郎が女形の発声、所作でリチャード三世を演じ、男性が女装し、女優が髭面の扮装で登場。日本語、英語、インドネシア語が入り混じり、性別も国境も曖昧模糊となったような舞台。インドネシア語はちんぷんかんぷんなので、字幕を見なければならず、1人が複数の役を演じることもあり、最初はだれが誰だかわからず混乱した。だんだん慣れてはきたけれど。
全体的に白っぽい衣装で、白塗りの顔に蛍光ピンクの口紅。暗がりで浮かび上がるしかけなのだが、違和感が拭えない。シェイクスピアの茂山童司は狂言風のせりふ回し、弁護士=シャイロックをシンガポールの女優、ジャニス・コーが英語で演じ、法廷シーンが引き立っていた。一方、野田秀樹の言葉遊びというかダジャレのセリフは英語にしてしまうと意味が薄まると感じた。孟宗竹と妄想、松と待つ、モーソーバンブーやパインになったら意味が違う。英語のセリフを聞きながら、日本語字幕で理解するって余計な手間だ。
江本純子は短髪に髭に違和感がなく、男の人かと思ったほど。たきいみきは立ち姿が美しい。久世星佳が喋ると舞台に引き込まれる。
インドネシアの影絵師イ・カデック・ブディ・スティアワン。影絵の精巧さに反して朴訥としたルックス、人形を持ち替えるときのつたなさが微笑ましい。
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