2016年5月23日月曜日

0522 こぐれ塾「広島に原爆を落とす日」

つか作品に近づけるべく、後の加筆部を除いての上演だというのに、2時間15分くらいあった。途中、山崎の着替えのためと思しきダンスシーンがあったけど、せいぜい5分ほど。どこが長くなったのだろうか。 ディープ山崎の田谷野亮は滑舌が悪いのが惜しい。芝居が進むにつれて持ち直してはいたが、センテンスの終わりが不安定だった。とはいえ、あれだけのセリフを澱みなく、緩急つけて語り切ったのは立派。自信と不安を揺れる人物描写もよく、最後の長ゼリフは揺さぶられた。 夏枝の永池南津子は清廉な雰囲気で、彼女がいたから上演を決めたというのがうなづける。 土人のくだりなど、差別発言は酷いのだが、この場面があることで、原爆投下の実験の地にドイツではなく日本が選ばれた理由を考えてしまう。 敗北を悟ったヒトラーが原爆を引き受けようとする様が何だか格好よく見えたのは、脚本がそうなのか、役者のせいか。兵隊役の役者も皆良くて、充実した舞台だった。

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