2012年4月22日日曜日

4月21日 絵本合邦

約1年ぶりの再演、再見で話の細部まで楽しめた。

仁左衛門の大学之助、太平次の蓋約は見事。大悪人と小悪人が全く別人なのにそれぞれ魅力的で、目が話せない。悪い奴なのに格好いいって、なんでだろう。
太平次が女房のお道や、うんざりお松を後ろから抱き寄せるところなんて、やらしくて(誉め言葉)ドキドキした。

愛之助の与兵衛はいまいち。怪我した脚で花道を引っ込むところは、なんか不自然だし、お亀とじゃらじゃらするシーンもなんか萌えない。いい人の役って、魅力ないのかな。

時蔵はうんざりお松、皐月の演じ分けぶりに改めてびっくり。特にはすっぱなお松のほうが、好きかな。

前回と一部変わったキャストが、お道の秀太郎だったのだけど、この人がいると舞台が締まるというか、安定感が増す気がする。可愛くて、しっかり者の女房らしく、殺される場面の哀れさったらなかった。

2012年3月24日土曜日

3月24日 平成中村座「三月大歌舞伎」夜の部

襲名興行で高いので、当日券(立ち見、2500円)で観劇。狭い小屋なので、けっこう見えた。表情はオペラグラスが必要だったけど…。

「傾城反魂香」
仁左衛門の又平が見たくて。
勘三郎のおとくとは、息がぴったりで、夫婦の絆が感じられる。吃りの様子は控え目なのだけど、言いたい言葉が出てこない苦しさ、もどかしさが、痛いくらい伝わってくる。これまでに何人もの又平を見たけど、吃りのせいで幼稚にというか、知恵遅れのように見えることが多かったのだが、仁左衛門の又平はちゃんと大人の分別がある人に見えた。
石を絵が抜けたのに気づくくだりも、大袈裟すぎてやり過ぎになることなく、そのおかげで、素直に感動できた。吃又でもらい泣きしたの初めてかも。
勘三郎はちょっと存在感ありすぎのところがあって、「主役はおとく?」と感じる場面もあったけど、全体としては、いい女房だった。

「口上」
印象に残ったところを簡単に。

我當
中村座は8代(?)仁左衛門が座頭をつとめたことがあり、不思議なご縁。

進之助
高校時代、歌舞伎に興味がなかった同級生が、(前)勘九郎の演技を見てファンになった。人の見かたを180度変えるような役者になってください。

海老蔵
新勘九郎とは、初舞台の時からたびたび共演している。まじめなところは見習って、自分も精進したい。

仁左衛門
「御所五郎蔵」を新勘九郎に教えたと言われたが、17代勘三郎に教えてもらったので、恩返し。教えられた通りにはまだできていないが、聞いたことを孫の勘九郎に伝えたい。
いずれは、孫(虎之介)に教えてほしい。その時自分は生きていないだろうが、小山三さんはきっと生きているだろう。

扇雀
勘三郎には昼夜にかかわらずお世話になっている。
「身代座禅」で、勘太郎の右京に山の神で共演。その後勘三郎とも共演して、彼に足りないものがわかった。それは劇場を出てからの人生経験。勘九郎襲名を機に、劇場外の人生経験を積んでほしい。

笹野高史
歌舞伎の襲名口上の舞台に立てて感無量。先代勘九郎が勘三郎になるときに「大好きな勘九郎はどこへ行ってしまうのか?」と詰め寄ったが、7年ぶり(?)に勘九郎が帰ってきてくれて、うれしい。今夜は新勘九郎と「勘太郎の行方」について語り合いたい。


ーーー立ち見ではしんどいのでここまでで退場。肝心の襲名者の演目を見ずに帰ってスミマセン…。

2012年2月15日水曜日

2月12日 二月大歌舞伎 昼の部

「鳴神」

橋之助の鳴神上人は前半の高僧らしい威厳と、籠絡される場面のおかしみ、最後の怒りの場での力強さ…とすべてが高クオリティ。今まで見た鳴神のなかで一番良かったかも。
七之助の雲絶間姫も美しくて。

「土蜘」

襲名披露の新・勘九郎が、踊りの名手らしく素晴らしい。蜘蛛の糸をパッと投げるところとか、見せ場もあるし。途中、吉右衛門、仁左衛門、勘三郎が出るなど、襲名披露らしい豪華な顔ぶれ。

終盤、変な掛け声がかかったみたいで(よく聞き取れなかった)、シリアスな場面で笑いが。舞台の緊張感が途切れたようで、ちょっと残念。


「河内山」

仁左衛門さんがカッコイイ。ちょっと悪い奴なんだけど、カッコよくて、何とも憎めないという役柄は歌舞伎ではよくあるけど、河内山もそんな役。坊主頭でも美しいもんなあ…。

2012年1月22日日曜日

1月21日 第八会伝統歌舞伎保存会 研修発表会

「三人吉三巴白波」 本郷火の見櫓の場

芝のぶのお譲吉三が見たかったのだが、いつになく、たくましく見えたのは役作りのせい?お嬢は男の役だから、ある程度の骨太さはあって当然なのかもしれないけれど、いつもの芝のぶと比べて男に見えたので、不思議な感じ。姿、声の美しさは相変わらずぴか一だった。

和尚は松本錦弥、お坊は錦一と高麗屋一門のお弟子さん。普段やりれない役のせいか、いまいち板についていないような、ぎこちなさを感じる場面も。(逆に、幹部役者というのは、大したこと無さそうでも結構ちゃんとしていたんだと気づいたり)3人の中では芝のぶが一番堂々としていたように思うけれど、立ちまわりで投げ飛ばすしぐさとトンボのタイミングがずれたり(これは受け手のせいか?)、セリフにもちょっと硬さがあったかな。


「素襖落」

研修発表会なのに、太郎冠者は染五郎、大名は友右衛門など、梨園の人たち(子息を含む)ばかりが出演し、本公演でもいいのでは?と思ったり。

せっかく発表会なのだから、普段脇で頑張っている人たちの活躍がもっと見たかったよ。

1月15日 新橋演舞場 新春大歌舞伎 昼の部

「相生獅子」

魁春と芝雀の2人の姫による獅子の舞。2人は姉妹なのかな。
お正月らしい、華やかな舞踊で、女形の毛振りは初めて見たけれど、立役の迫力とは違った優雅な雰囲気もいいものだ。
前から2列目という席だったので、着物の合わせが緩んでる(→後で引き抜くための仕掛けのせいだったらしい)とか、変なところに気が行ってしまった。後見が若い人ばっかりで、イケメンぞろいだったとか。


「金閣寺」

菊之助の雪姫は可憐で美しく、満足。やはり姫はこうでなくっては。

三津五郎の松永大膳の悪っぷりもなかなか。「蒲団の上で極楽攻め」とか、凄いセリフだ…。

雪姫の夫、狩野直信が家六だったのだが、老け役ではないのを見るのは初めてだったので驚いた。菊之助とのバランスはどうかと思うが、これが新春歌舞伎のだいご味なのかも。



「加賀鳶」

1幕目、鳶の衆勢ぞろいで、誰が誰やら確認するので忙しい。男衆が花道にずらっと並んで、名乗りを上げていくのは華々しくて目に楽しい。最近注目している松也が金助町兼五郎(この名前には本当は意味があるのだろうけど)で、すきっとした男ぶりがよかったい。

加賀鳶なのは、ここだけで、2幕からは按摩道元(菊五郎)とお兼(時蔵)の世話物狂言に。悪党2人がやりたい放題やって、最後に悪事がばれて…と、きっちり落ちがつくのですっきり。

2012年1月15日日曜日

1月14日 新春浅草歌舞伎 第1部

2回目なので、「廓文章」についてのみ。

伊左衛門の愛之助、役が板についてきたというか、なじんできたようで、ぐっと良くなっていた。
はんなりとしが若旦那ぶりで、かわいらしさもあって。横顔なんかは、ハッとするくらい男前だなあと見とれた。

壱太郎の夕霧もさらに良くなってて、病み上がりの、はかなげな色気があった。

3年後くらいに、また見てみたいなあと思う。この二人の共演、今後も期待したい。

2012年1月13日金曜日

1月12日 東京バレエ団「ニジンスキー・ガラ」

「薔薇の精」

薔薇役のディヌ・ダマズラカル、花をあしらったピンクベージュのレオタードって恥ずかしくない?
いや、踊りは素晴らしいのだが。ジャンプや回転など、男性ダンサーの見せ場が多い。
少女の吉川留衣、前半目をつぶって踊っていた?パートナーのリードがあるとはいえ、地味に難しそうだ。


「牧神の午後」

お目当てのマラーホフが牧神。…なのだが、さっぱりよさがわからない振付だ。ジャンプや回転はほぼなくて、横顔を見せながら左右に動くだけ。誰にでもできそうな動きに見えてしまうのだけど、実は技術が必要なの?牧神の衣装も、どうよって感じだし。
ニンフが上野水香だったのだが、こちらもよさが感じられず…。コンテの作品って、やっぱり良く解らん。


「レ・シルフィード」

東バのコールドはきれいにそろっているなあ…。


「ぺトルーシカ」


マラーホフが、日本で初めて踊ったそうなのだが。操り人形のような動きで、歌舞伎の人形振りのよう。ピエロっぽいメイクもあって、あの、マラーホフが何だか可愛く見えた。

全体として、せっかく2列目で、マラーホフの踊りを堪能…と思っていたのに、あまり凄さを感じられる演目ではなくて、期待外れ。