母さんこと山鳥(篠井英介)と暮らす4人の「息子」たちは、本当の息子ではなく、それぞれ心や体に傷を負って森の家に辿り着き、山鳥に介抱されていることが明かされる。それぞれが森へ来た経緯がオーバーラップし、刑務官も中学受験に受かった直後に息子が失踪し、たまたまうまくいかなくなっていると告白して、森の家に居着いてしまう。山鳥が思想犯を街に送り込んでいるのではと疑う公安の男の追求で、山鳥の過去も明かされる。
それぞれの話が交錯し、どこまでが誰の話なのかが曖昧になる。山鳥は男たちをケアしているようだが、そこで暮らす男たちは逆に具合が悪くなっているようにも見える胡散臭さ。
篠井は、実は男であることを指摘された時、一瞬で男の顔になるのに驚いた。回想シーンで妻を演じた浜田信也は長めの髪もあってフェミニンな印象。新境地を見た。冒頭の、1万円で魂を「押し買い」(押し売りならぬ)するところは、いつもの浜田らしかったけど。
いつものイキウメのような、背筋がヒヤリとするような緊張感はなく、穏やかな感じで、つかみどころがないというか、得体の知れない感じだった。
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