2023年6月20日火曜日

6月20日 文楽鑑賞教室 Dプロ

「五条橋」

芳穂の義経は甲高い声にもう少し気品が欲しい。小住の弁慶はいい人そう。
清志郎の三味線は切先鋭いが、この場には柔らかみも欲しい気がする。

「仮名手本忠臣蔵」

刃傷の段は靖・清馗。
師直はもっと意地悪さが欲しいが、大笑いは立派。そこから上を下への騒動は、畳み掛けるような語りがテンポよく、聞き応えがあった。

判官切腹は睦・勝平。
出だしの一言から品がある語りで引き込まれた。最近では出色の出来では? 瀕死の切れ切れの声も良かったし、由良之助の実直な家老らしさも十分。石堂馬右氶は切腹の使者にはしては軽いのが気になった。勝平は、切腹の段取りでのテンの音が明るすぎるように感じた。もっと緊迫感のある、抑えた音がこの場面には合うと思う。

人形は一輔の判官に気品がある。玉佳の由良之助は、登場時の息急き切った様子がいい。

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