2023年5月21日日曜日

5月21日 文楽公演 第2部

「菅原伝授手習鑑」二段目

道行詞の甘替
桜丸の希、斎世の小住、苅谷姫の碩に聖、文字栄のツレ、三味線は清志郎、清丈、燕二郎、清允、清方。主要キャストの声のバランスがいい。特に苅谷姫の碩が姫らしい可憐さを描出。
人形は玉佳の桜丸、所作事の柔らかみのある動きが役に合っている 。簑紫郎の苅谷は滑らかで可憐さがあるのだが、どこかあざと可愛い感じがした。

安井汐待は睦・勝平。
高温の掠れがなければ。力の入ったいい語りなのに、掠れているせいで登場人物の語り分けがはっきりしない。特に女性に難あり。

杖折檻は芳穂・錦糸。
掛け合いでないのは初めて? 語りだしからいつもと違って、全体的に落ち着いたというか、不要な力みがなく、聞き良かった。

東天紅は小住・藤蔵。
珍しく出だしのバチが引っかかった? 小住は堂々として声量も十分あり、頼もしい。

宿も太郎詮議は呂勢・清治。
覚寿に品があり、三老女の風格。安心して聞ける。

菅丞相名残は千歳・富助。
前半は力が入りすぎて大仰に感じたが、後半は威厳に変わって、切語りの面目躍如。歌舞伎の静謐さとは違って、最後まで激しい。

人形は、和生の覚寿が素晴らしい。




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