2020年2月1日土曜日

0131 「キレイー神様と待ち合わせした女―」

松尾スズキの代表作とのことで、4時間近い長い舞台ながらよく練られていて内容が濃い。戦争の虚しさとか、大豆兵のクローンとか、時代性のあるテーマを笑いに包んで訴える。
戦争は嫌だけど、戦争利権で生きている強かな母ちゃん役を演じた皆川猿時が意外によかった。後半、政治家に転じるのも筋が通っている。
主人公ケガレの生田絵梨花はミュージカルで活躍しているだけあり、歌が達者。成人したミソギ役の麻生久美子は歌は今一つだったが。
少年ハリコナ役の神木隆之介は初舞台だそうで、歌も踊りも懸命な様子に好感が持てる。ちょっと空回りしている感じもあったが。
マジシャン役の阿部サダヲのテンションがこの役には合っている。
総じて面白い舞台だったが、誘拐・監禁された少女という設定が男の変な妄想が透けて見えて嫌らしいとか、知恵遅れのバカとか、ホモセクシュアルを揶揄するような描き方はどうしたものかとか、少々引っかかるところはあった。

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