1998年に初演した作品を劇団30周年に当たり再演。本編に先立ち、新メンバーによる番外編が30分ほど。
同じ鉄塔を舞台に、本編の数十年前の設定。離婚危機にある夫婦と、夫の妹、その友人で現地で暮らす女が旅する。分かり合えない男と女、兄弟、友人のチグハグさが可笑しくもあり悲しくもあり。夫婦の息子が、成長して本編のマイムカンパニーのメンバーになるというかかわりがあるものの、内容面での関連がよく分からなかった。
本編は、戦地へ慰問に来たマイムカンパニーのメンバーが逃走し、鉄塔に隠れている。近く戦争が終わると聞いて、それまで難を逃れようとしていると、逃走兵が合流して…。極限下にありながらもくだらないやり取りを続ける男たち。20年以上前はどうだったか分からないが、今の時代により現実感が高まっているような設定。ラストはまさかと思わせながら、やはりの幕切れ。何となくでは逃れられない現実の厳しさを突き付けられたよう。
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