2020年2月16日日曜日

2月15日 二月大歌舞伎 夜の部

「八陣守護城」
我當の佐藤正清はほぼ座ったままで、右手は刀の柄に添えたまま。滑舌が悪くせりふは聞き取りづらかったが、元気そう。脇に控える進之介が終始気遣う様子。
終盤、刺客として登場する千次郎が颯爽としてよき。

「羽衣」
玉三郎の天女に勘太郎の伯竜。能仕立てですり足の平行移動の舞なので、変化に乏しく退屈。花道から登場した天女の声に癖があり、耳に障る。天女が鞨鼓を下げているのは何故だろう。

「文七元結」
菊五郎の長兵衛は円熟。足取りに軽さがなかったり、動作が重かったりするものの、セリフの間や情感はこれぞという感じ。
お兼の雀右衛門は、長屋のおかみさんを好演。地色の拵えだと、バカリズムに顔が似ている。
文七の梅枝は真面目な感じが役に合っている。もう少し頼りなげでもいいように思ったが、このくらいの方がリアルなのかも。
お久の莟玉が、健気で可憐なのだが、セリフの情が足りない気がした。あと、前半は地色の地味な化粧なのに、50両を返して家に帰ると白塗りになるのは別人みたいだ。

「道行故郷の初雪」
梅川忠兵衛を秀太郎と梅玉で。秀太郎は当たり役の梅川を丁寧に勤め、足取りはおぼつかないものの、時折ドキリとする可愛らしさわ美しさがある。
松緑の万才は時間つなぎ?

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