能を題材に、打楽器で描く幽玄の世界。正座して太鼓を叩く演者自身「修行」と呼んでいるそうだが、観客にとっても修行のような2時間だった。粒を揃えたような太鼓の繊細な響きや、クライマックスでの雪崩のようなうねりには感心し、整然とした様子には玉三郎の美意識が感じられた。が、元の作品自体、これといった盛り上がりのないがないのに、ロームシアターという大箱では余計に辛い。また、鼓童メンバーによる謡らしきものも、出だしがピタッとそろわなかったり、音量が不安定だったり。明らかに能楽師のものとは比べようもないのだが聞き苦しかった。
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