2017年9月3日日曜日
0901 ミュージカル「にんじん」
大竹しのぶが38年振りににんじんを演じると話題の公演。懸念された、おばさんが頑張って少年を演じているという痛々しさは感じなかったものの、少年には見えなかった。表情を歪めたり、不自然に手を曲げたりする仕草や子どもを演じる声優のような作り声が不自然で、知的障害の青年みたいだった。
物語はただただ救いがない。現場を受け入れ、自立していくというラストなのだろうけど、にんじんが幸せになると思えなかった。麦畑のセットは美しかったけど。
そのほかのキャストはどれもよくはまっていた。母親役のキムラ緑子が理不尽ににんじんに辛く当たる身勝手さと苦悩を活写。父親の宇梶剛士も自信を失った男の悲哀が感じられた。母親にら溺愛されながら家を出てしまう兄を中山優馬。母親がにんじんばかり構うのが面白くない、ひねくれた様子。結婚して早く家を出たい姉の秋元才加、婚約者の中山義紘もらしかった。女中の真琴つばさは頼もしく、ちゃんと女に見えた。歌は総じてもう一つだったが、名付け親の今井清隆が安定感のある歌唱。
アンサンブルのシーンで、タンクトップに短パンの女性が駆け回ったり転がったり。何の表現だったのだろう。
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