2016年7月29日金曜日

0728 夏休み文楽特別公演 第2部

「薫樹累物語」 豆腐屋の段 松香の谷蔵、三輪の累、津国の三婦、咲寿、亘。三味線は清友、団吾、錦吾。 人形は累の和生が期待通り。姉の敵と分かっても、娘の恋心は止まらず。まあ、古典では典型だけれど、そうでないと物語が進まないけど。 あと、主君のために高尾を殺さなければならない理由もよくわからない。 埴生村の段 中を咲甫・団七、奥を千歳・富助。 咲甫の語りが師匠に似てる。これまで意識したことなかったが。けどそれが咲甫のよさを損ねているような。 千歳・富助は安定感が増してきた。千歳は力が入りすぎてなくてよかった。 累は自分の顔が変わっているのが分かった時、なぜ姉のせいと分かったのだろうか? 土橋の段 中を靖・錦糸、奥を呂勢・清治。 靖は錦糸と組んでぐんぐん伸びている印象。明快な語りがいい。 呂勢は悋気な女がはまるのだが、またかという気がしなくもない。後半早口になると、言葉が聞きづらかった。清治の三味線が、激しくはないのだが淡々とした緊張感で怖さを引き立てる。 「伊勢音頭恋寝刃」 古市油屋の段は一段まるまる、津駒・寛治。 寛治は相変わらずの超省エネモードの三味線。時折不協和音に聞こえるのはミスタッチ? 津駒の万野はネッチリしてていいが、歌舞伎に比べるとあっさりした印象。 奥庭十人切りの段は咲・燕三。 咲はまあ、病み上がりなので声に力がないのは仕方ない。 勘十郎の貢は形相からして恐ろしいのだが、罪もない子供まで切り捨てる十人斬り、事件の後だけに素直には楽しめず。

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