2024年1月7日日曜日

1月7日 初春文楽公演 第1部

 「七福神宝の入舩」

三輪の寿老人、津国の大黒天、咲寿の弁財天、小住の布袋、碩の福禄寿、聖の恵比寿、薫の毘沙門。三味線は勝平、清馗、清丈、寛太郎、錦吾、清允。

薫は上目遣いでどこを見ているのか。


「近頃河原の達引」

四条河原の段は睦の伝兵衛、靖の官左衛門、文字栄の勘蔵、南都の久八に団七。

睦は伝兵衛は高めの声で、ちょっと頼りない二枚目らしい。靖の官左衛門も役にあっている。

堀川猿回しの段は前半を錣・藤蔵に清方のツレ。後半は呂・清介に清公のツレ。

切語りに切り場を2つに分けて語らせるのはいかがなものか。呂は猿回しの歌では声がよく出ていた。

人形は勘十郎の与次郎に愛嬌がある。小猿は弟子だと言っていたが、体つきからすると勘介?

簑二郎のおしゅん、玉佳の伝兵衛はすっきりした二枚目。

2024年1月6日土曜日

1月6日 初春文楽公演 第3部

「平家女護島」

織・燕三。75分ほどを一人で語り切り、力の入った大熱演…なのだが。

初めの謡がかりからあれ?と思ったが、俊寛が男前だったり、千鳥が賢しげだったり、なんか違う感があって物語に入り込めなかった。

人形は玉男の俊寛、文哉の康頼、勘市の成経、玉助の瀬尾、玉也の丹左衛門。勘市が成経のような若い二枚目を遣うのは珍しく、玉助と玉也はいつもだったら逆の配役になりそう。一輔の千鳥が可憐。


「伊達娘恋緋鹿子」

八百屋内の段は藤・宗助。

珍しい段を珍しい組合せで。

火の見櫓の段は希、亘、碩、聖、織栄に清友、清志郎、友之助、燕二郎、藤之亮。

前段からの上演なので、お七だけでなくお杉や弥作、武兵衛らが出てきて剣を巡って立ち回り。


2024年1月4日木曜日

1月4日 大槻能楽堂

「翁 弓矢立合 三人之舞」

大槻能楽堂設立九十年記念で珍しい小書付き。  

弓矢立合は3人の翁が直面で相舞する珍しい型。
大槻文蔵、観世清和、観世銕之丞の人が並ぶと神々しい。観世の2人は 文蔵だけ少し腕の角度や動くタイミングが違うのは芸の近さなのか。

三人之舞は三番叟が3人。野村万作、萬斎、裕基の親子孫共演。万作は足をクロスするところで少しふらついていたものの、年齢を感じさせないキビキビとした動き。萬斎は高さのある跳躍。  

千歳は大槻裕一、面持は野村太一郎(面はつけないのに面持がいる不思議) 


「三本柱」

野村萬斎の果報者、野村太一郎の太郎冠者、中村修一の次郎冠者、内藤蓮の三郎冠者。


「望月」

観世銕之丞のシテ、ツレは観世淳夫、子方は福王登一郎、ワキは福王知登、アイは野村裕基。

シテが初めに登場して名乗るのはワキのよう。後シテの獅子の装束が「元禄忠臣蔵 御浜御殿」の綱豊卿。登一郎は舞台慣れしていないのか緊張した様子で声が小さい。



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2024年1月3日水曜日

1月3日 初春文楽公演 第2部

「伽羅先代萩」 

竹の間の段は芳穂・錦糸。
語りが落ち着いてきた。重厚感が出てきたというか。

御殿の段っは千歳・富助。
品位があっていいのだが、泣けるまではいかないのはなぜだろう。鶴喜代は悪くないが、千松があまり可愛くない気がする。

政岡忠義の段は呂勢・清治。
政岡の慟哭が泣かせる。

床下の段は小住・燕二郎。
病気救援の団吾に代わった燕二郎が大健闘。キッパリとした音が緊迫感のある場面を盛り上げる。小住の語りもいい。最後は勘解由の高笑いをしたまま盆が回って退場。 

人形は和生の政岡が磐石。玉志の八汐は背骨が傾いている感じで、仇としての風格が足りない気がする。 
床下のネズミは着ぐるみで、正体の勘解由よりも大きいのはいかに。

18日に再見。千歳は調子が悪いのか、御殿の段は呂勢・清治で聞きたかった。床下は亘・団吾。

2024年1月2日火曜日

1月2日 新国立劇場バレエ団「くるみ割り人形」

2024年の初観劇は池田理沙子・奥村康祐のくるみ。2階席から観たせいか1幕のリフトはやや重く感じたが、2幕のグランパドドゥの幸福感は期待通り。踊りや表情から嬉しい気持ちが溢れてて、観ている方も幸せな気分に浸れる。が、やはり1幕はちょっと退屈。お子様たちは頑張って可愛いけど、大人が楽しむには物足りない。
男性主役は甥、くるみ割り人形、王子と目まぐるしく早替わりするが、幕が降りてからカーテンコールまでの短時間で甥→王子になってたのでびっくり。

ドロッセルマイヤーは中家正博、進出鬼没な不思議なおじさん。 

蝶々の五月女遥が軽やかで目を惹かれた。

福田圭吾が老人とロシアの人形みたいな役だけというのは勿体無い。


2023年12月24日日曜日

12月24日 貞松浜田バレエ団「くるみ割り人形と秘密の花園」

昨年初演の新制作。
同タイトルの映画があるが、全くの別物らしい。

幼い頃に両親を亡くし、殻に閉じこもっているマリ。1幕は舞台装置や衣装が全てグレーの濃淡で造形され、マリの目に映る色彩のない世界を表す。色彩を持って現れるのは、ドロッセルマイヤーの役どころとなる叔母のドロシーの髪と、幻の両親だけ。
パーティーが終わり、1人残されたマリを黒い鳥が襲い、守護霊との攻防になるのだが、守護霊は全身ベージュのタイツにフリルで覆われたマスクをつけ、全身に血管のような赤い模様が施されていて、不穏な感じ。人間の大きさになったくるみ割り人形がクララを助ける展開はとてもわかりやすい。雪の精は雷鳥に。群舞の人数は少なめだったが、照明が凝っていてガラス細工のような繊細な空間に見応えがあった。(貞松浜田の名物とも言える雪の踊りが見られないのは残念だが)

従来のくるみよりも物語の筋がしっかりしているのがいいと思っていたのだが、2幕になるとスペインやら中国やらの踊りなど、通常のくるみみたいなデヴェルィスマンが始まるのが唐突というか、脈絡なく感じる。 グランパドゥが両親と言うのも不思議な感じだった。

2023年12月22日金曜日

12月22日 能遊び 能劇「天鼓」

「能劇」と題した上演形態は直面、紋付袴のシテ、ワキ、アイに地謡がついた形で、袴能から囃子方を外したもの。弘道館の廊下を端がかりに見立てる演出で、すぐ横で素顔の能楽師が謡い、舞うのをみられるという贅沢さ。宗一郎は緊張のためか詞章が飛んでプロンプつけてもらってたのまで分かってしまった。鞨鼓台の造り物を舞台奥に向けて置き(奥に帝がいる体で)、シテが見物に背中を見せて演じるのも珍しい。

ワキは有松遼一、アイは茂山逸平、地謡は田茂井廣道、松野浩行、河村浩太郎。