2021年10月24日日曜日

10月23日 新国立劇場バレエ団「白鳥の湖」

 初日の米沢唯・福岡雄大を鑑賞。

冒頭、20日に亡くなった牧亜佐美元舞踊芸術監督への追悼が字幕に表示され、ロビーにも写真が飾られていた。

ピーター・ライト版は初見だったが、王子の描き方に特徴がある。プロローグは父王の葬儀の場面で、1場では早く妃を娶って王位を次ぐよう、王妃からプレッシャーを掛けられている様子が描かれる。福岡の王子は、ちょっと感情表現がぎこちない感じもあるのだが、1幕の憂い、2幕でオデットと出会ってからの歓喜、3幕でオディールに幻惑される様などを丁寧に表現していたように思う。

米沢のオデットは、羽のように軽く、折れそうに華奢な感じ。オディールの打ち出しはちょっと弱いようにも思ったが、終始ロットバルトと目くばせし、悪巧みをしている感じがあった。トリプルを連発したフェッテは圧巻。振り付けのせいか、オディールがオデットの振りをしている感じがあまりなく、あっさり騙されてしまった王子が間抜けにみえた。

4幕の冒頭、スモークがたちこめるなかから、白鳥たちが浮かび上がる幕開きに拍手がわいた。

ロットバルトは貝川鐡夫。2幕、3幕、4幕と全然別人のようないでたち。最期、被り物(冠?)を奪われて、禿頭をさらされ、みじめにのたうち回るのだけど、何で王子に敗れたのかよう分からん。

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