2020年8月7日金曜日

0806 神田伯山独演会~講談と浮世絵の世界Ⅱ~

現代の浮世絵師、石川真澄とのトークから。初代神田伯山を描いた浮世絵や、北斎の怪談画など、なかなか興味深い。 一席目は短く「鼓ケ滝」。講談バージョンは初めてだが、次々にダメだしされる西行が俗っぽいというか、普通の青年のよう。そして子どもが可愛くない。 二席目は「小幡小平次」。トークでも少し触れていたが、浮世絵に書かれた場面は講談ではないそうな。客席の照明を落とし、音響も使って雰囲気を盛り上げる。殺しの場面の陰惨さは、自身も得意というだけに、ゾッとする迫力。太九郎をそそのかすおちかは凄みがあるが、女としての魅力はどうかなあ。小南陵の悪女のほうが好みなのは、女の狡さというか、弱さが垣間見えるからかもしれない。おかちの元の旦那が初代団十郎を舞台上で刺し殺した犯人で、そのおかちと所帯を持った小平次が仕事を干されて…という設定はなくてもいいように思った。

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