2020年8月9日日曜日
8月7日 能楽公演2020~新型コロナウイルス終息祈願~10日目
舞囃子「乱」
片山九郎右衛門は充実した謡と舞。爪先立ったまま横移動しつつ、姿勢を低くする動きが何度も繰り返されるのだが、一見簡単そうに見えて高い身体能力が要求されるだろうと感嘆した。
仕舞「鶴亀」は高橋章。
狂言「棒縛」
シテは大蔵基誠の次郎冠者、善竹大二郎の太郎冠者、アドは善竹十郎。基誠の狂言は笑いの要素が多くて楽しい。最後は坊に縛られた次郎冠者が主人に反撃し、橋掛かりを追いかける。
「道成寺」
シテは宝生和英。ワキは福王和幸、ワキツレは福王知登、村瀬堤。和英のシテは小柄なせいかリスのような可憐さ、ワキと対峙するといたいけな感じで、恐ろしさの裏に隠れた清姫の哀れさが際立つ。乱拍子では、爪先を上げた足を内転する動きがなかったように見えたが、宝生流の型なのか。鐘入りは鐘の縁を手で確かめてから飛び上がるので、おとなしめな印象。
ワキ正面で見たせいか、蛇体になったシテが橋掛かりに追い詰められた後、反撃して舞台に戻る場面の迫力を感じた。後ろ足なのに滑るような速さで、ワキツレとぶつかるのではというスリルもあり。後シテもやはり、恐ろしさとともに、哀れさが感じられた。
鐘を釣る綱は鐘と同系色(深紫?)金剛流よりも細いようで、きしむ音なども少ない。舞台に鐘を釣るときに、綱がなかなか天井の滑車を通らず、3回くらいやり直しをしていてハラハラした。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿