2017年5月15日月曜日
5月14日 5月文楽公演 第2部
「加賀見山旧錦絵」
筑摩川の段
簾内で顔が見えないが亘・燕二郎。謡がかりの冒頭から意外によく語っていた。後半は三味線の独演状態で手数が多く、聴きごたえがあった。人形も黒衣姿なのだが、又助は玉志。水中にもぐっての大立ち回りに見ごたえあり。
又助住家の段
中は咲甫・清志郎、奥は呂勢・宗助。咲甫はのびのびとしたいい声なのだが、歌いすぎで義太夫節らしくないように感じた。チャりっぽい場面だからか。後半、又助と求馬の主従の無骨なやり取りは呂勢のニンではなさそうだが、渾身の語りで圧倒された。こんなに力いっぱいの呂勢を聞いたのは久しぶりな気がするが、満足度高し。
草履打の段
津駒、睦、希、咲寿、小住の掛け合いに寛治。寛治の三味線は力弱さが増しているようで気がかり。津駒の岩藤はいじわるっぷりが凄まじい。人形は岩藤の玉男がノリノリな様子で、尾上の和生との息もあってた。
廊下の段
咲甫・団七。岩藤が悪役というより婆さんぽい。
長局の段
千歳・富助。前半は抑え気味で、正直何度か意識を失いかけたが、お初の嘆きからのラストが凄まじい。三味線がバシバシ弾きまくるなか盆が回るのでぶつかりやしないかとハラハラした。中盤、芝居の話にかけて尾上の真意を探るところのお初の語りが可愛かったのが発見だった。人形はお初の勘十郎が大活躍なのだが、後半動きが大きくなるとがさつな感じがした。狐とか人外のものならいいのだけれど、それなりの身分の女なら動きにも品を保ってほしい。
奥庭の段
始、希、津国、亘に喜一郎。始の岩藤が立派で憎々しい。
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