2017年5月21日日曜日
0521 木下歌舞伎「東海道四谷怪談ー通し上演ー」
休憩含め6時間あまりの長丁場だが、密度の濃い芝居だった。お岩と伊右衛門夫婦の物語として知られるが、むしろ直助・お袖を軸にした物語として観た。お袖の土居志央梨が清廉で美しく、直助の箱田暁史はバイタリティあふれる男。与茂七の田中佑弥が背が高い男前で、三角関係の緊張感もよかった。3場でお袖を2人が刺殺し、直助が自害する場面の美しさといったら。一方、お岩・伊右衛門は歌舞伎に比べやや物足りない。伊右衛門が岩に惚れていながら、やむを得ず裏切らざるをえない立場に追い込まれていく様子、未練が残っている様は納得のいく人物造形だが、髪梳きは不気味さが抑えられていたようだった。お弓・お大の西田夏奈子が達者。小平役の森田真和は年齢も性別も不詳な不思議な雰囲気。按摩宅悦役だった島田曜蔵がケガで降板し夏目慎也が代役。やむを得ないがカンペを見ながらのセリフがテンポを乱していたのが残念。
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