寺山修二原作の人形劇を人の役者が演じるという一風変わった芝居。
衣装や舞台装置が美しくて、幻想の世界に誘われる。
人魚姫の青野紗穂は可憐。歌声は初めのころは低音が多くて魅力が十分に出ていなかったが、後半の高音域の声はのびやかで力もある。
船長ジークフリードは元宝塚の悠未ひろ。颯爽とした王子のような凛々しさと、優しいようで、でも人魚姫の思いに気づかないのかつれない仕打ちをする鈍感さが憎たらしい。
終演後にアフタートーク。最後、人魚姫が泡になった後に響く電子音は原子力発電所の警報音なのだそう。この世の中はもう安全なところではないのだよという意味なのだとか。
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