2025年8月24日日曜日

8月24日 上方歌舞伎会

「傾城反魂香」 又平の當吉郎は純朴そうな感じが役にあっている。セリフはもうひとつだが、拙いのが返って胸を打つのか、苗字を許されないと絶望して慟哭するところなどジーンときた。おとくは千寿。アイラインが細いせいかちょっと冷たそうに見えるのだが、情のある女房。手水鉢を絵が抜けたことを知らせる所や、最後の花道で又平にもっと堂々と歩いてと指導?するところで声を出さず、口パクだったのはこう言う演出だったろうか。(口パクでも十分伝わったが) 千太郎の修理之助はスラリとした長身。竹之助の下女おなべは、又平に着物を着付けてやるところの手際の良さ。 冒頭の百姓はりき弥、愛三郎、佑次郎、當史弥。普段女方のりき弥と當史弥はどうなることかと思ったが、意外にも普通の百姓の兄ちゃんという感じ。鴈大の土佐将監、松十郎の雅楽之助。 「太刀盗人」 千次郎のすっぱはキリッとした化粧が男前。やはりうまい。翫政の田舎者とのやり取りも息が合って軽妙。松四郎の目代、愛治郎の従者。 終演後は仁左衛門ら指導陣が挨拶。「情熱は100%だが、出来栄えは100%でない者も」と仁左衛門。鴈治郎に振る時に「翫雀さん」と言いかけ、一通り挨拶が終わったところで「自己紹介を忘れてました。片岡仁左衛門です」とのたまうお茶目ぶり。出演者の挨拶が終わったところで、少し言い淀んでから「上方歌舞伎会存続のために、一人でも多くを誘ってきてほしい」と切実な訴え。稽古の合間に出演者自身がチケットを売らなければならない状況で、予算が厳しく、演目が限られる歯痒さもあるそう。

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