2025年4月13日日曜日

5月13日 新国立劇場バレエ団「ジゼル」

池田理沙子・奥村康祐ペアはこの1回のみ。

1幕のジゼルは純朴な村娘。恥じらいながらもアルブレヒトの熱演なアプローチにぽーっとなった初心な少女そのもの。狂乱のシーンはちょっと物足りないか。
奥村のアルブレヒトは少年のようで、無邪気に可愛い女の子に好き好きと言っていたらとんでもないことになってしまい、慌てている風。バチルドの手にキスしながらも、ジゼルを気にしている様子があり、このアルブレヒトなら、心から後悔していそうだし、許せるかもと思わせる。
木下嘉人のヒラリオンは説得力あり。心からジゼルを愛しているのに、むくつけきルックス故にジゼルには伝わらず、やることなすこと裏目に出てしまう残念なひと。 ペザントは東真帆と石山蓮。2人ともロールデビューだそうで、フレッシュな踊り。

2幕の池田ジゼルは人ならぬもの感が薄く、1幕に比べ凡庸な印象。右足を上げるバランスでもたついたり、リフトでぐらつくなど、ミスも気になった。奥村のアルブレヒトは後悔の念がひしひしと伝わる。感情を優先するあまりバランスを崩すようなところもあり、テクニックより役を生きている感じがした。
ミルタは山本涼杏。初役のせいか、まだこなれてない感じで、もっと音をはみ出すくらいの大きさが欲しいと思った。回を重ねて威厳が増すのを期待したい。モイナとズルマは東真帆と飯野萌子。東はペザントと2役。下手前方の席だったので、ミルタを先頭に襲いかかるウィリー軍団が迫って来るようで怖かった。

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