冒頭、スクリーンに往年の深川が踊る映像が流れ、故人の功績を改めて認識。バリシニコフと競ったというコンクールの模様など、高いジャンプや回転のキレの良さに驚く。
「ディ・フィーダー」
ジュニア向けに振り付けた白鳥に憧れるカルガモの踊りとのこと。黒地にカラフルな羽飾りをつけた総勢25人の女子ダンサーが美しく青きドナウの調べに乗って踊る。「白鳥の湖」を思わせる振り付けがあるなど、楽しいのだが、途中、「ギャッギャッ」という鳴き声をあげる場面は急な大音量にギョッとした。もうちょっと控えめでもいいのでは。
「ラフマニノフ・コンチェルト」
女性ダンサーばかり18人が様々にフォーメーションを変えつつ踊る。
「光の中で」
佐久間奈緒。スポットライトの中、舞台の準備をしているかのような女性ダンサーのソロ。
「レ・ゼトワールド」
女性8人の華麗な踊り。
「新たなる道へ」
田舎風の衣装の女性たちが、新天地へ向かうという説明だが、最後、舞台下手へ行きかけて引き返すのは元の世界に戻るように見えた。
「顔のない女」
青山季可と4人の女性ダンサー。ストーリー性の濃い作品で、仮面をつけた女はアンティークのフランス人形のような、美しくも少し衰えた感じが切ない。
「ソワレ・ド・バレエ」
中村祥子、米沢唯、池田理沙子、厚地康雄、中家正博、奥村康祐という錚々たるダンサーに、関西の上山榛名、春木友里沙、水城卓哉、今井大輔の5組のパドドゥに女性ダンサーの群舞。
中村祥子の風格ある優雅さ。真ん中にいる存在感が違う。米沢唯も気品ある踊りで存在感を発揮。池田理沙子はフレッシュな踊りでちょっと若く見える。そして奥村康祐のパートナーシップよ。これという見せ場がないのは残念ながら、アイコンタクトや微笑みの優しさにうっとり。
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