2025年3月16日日曜日

3月16日 文楽公演 Bプロ

解説は織太夫。
人形浄瑠璃の発祥は京都とか、ご当地ネタはよいけれどちょっと説明不足では。文楽の発祥は大阪とも言っているので、義太夫節以前の古浄瑠璃があったことを知らない観客は混乱する。

「近頃河原の達引」

四条河原の段は睦、咲寿、織栄、碩に清丈。
伝兵衛の睦は掠れ声が辛い。男性キャラでこれではしんどい。咲寿は官左衛門にしてはりっぱすぎ。織栄は若手らしく元気良い語りでいいのだが、全体としてうーん…。碩が出てきて聞きやすさにホッとする。

堀川猿回しの前は織・藤蔵に友之助のツレ。
稽古娘と与次郎母の浄瑠璃稽古の場面もはっきり語り分けていた。娘がちょっと子ども過ぎという感じがしなくもないが。織自身が基本格好いい人なので、与次郎が猿回しにしては男前な口調。

後は呂勢・燕三に燕二郎のツレ。 
浄瑠璃の楽しさを堪能。与次郎に3枚目のおかしみがあり、チャリ場がちゃんと面白いからこそ、悲劇が引き立つ。与次郎、おしゅん、伝兵衛、母との四者四様の引き細々。三味線も鮮やか。ツレに燕二郎の師弟共演も嬉しい。

人形は紋秀の官左衛門の形の良さが目を引いた。伝兵衛に金を要求する時に右手を差し出す様や、立ち回りの極まりの姿勢が良い。 和生のおしゅん、伝兵衛の玉佳、玉也の与次郎と配役もよく、充実の舞台だった。

0 件のコメント: