第一部
鼎談は木ノ下雄一を聞き手に、錣、勘十郎。「合邦」について、錣は、玉手はずっと本心。俊徳丸への恋も、継母としての思いも、我が身を犠牲にして病を治すのも。我をだしてはだめ。全て床本に書いてあるので、そのまま演じるだけと。手負いになると力を抜ける(=楽)と先輩方は言っていたとか。 勘十郎は俊徳丸がいるかどうか分からないまま庵室を訪れる。父母との会話の中で気づく瞬間がある。恋か母心か、日によってバランスが変わると。
床と手摺りで玉手の捉え方が違うようだけど、上演して齟齬はないのだろうかと思うなど。
「摂州合邦辻」
合邦庵室の弾を錣・宗助。情感あふれる語り。
人形は勘十郎の玉手、玉志の合邦、簑一郎の女房。
紋臣の俊徳丸はニンでないのか、今一つ。紋吉の浅香姫、簑太郎の入平。
第二部の鼎談は木ノ下、勘十郎に呂勢。
語る時はどのくらい感情移入するかとの問いに、「人によって異なる」とはぐらかす呂勢。「嫗山姥」はストーリーがなくいい曲なので語っていても楽しいと。
「嫗山姥」
呂勢・藤蔵に清允のツレ。
人形は勘十郎の八重桐、勘次郎の澤瀉姫、簑紫郎の時行。紋秀の藤浪、勘介の太田太郎。
時蔵襲名の時が面白かったので期待していたのだが、それほどでもなく。
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