2022年1月23日日曜日

1月23日 壽初春大歌舞伎 第三部

 「岩戸の景清」
難有浅草開景清とあるように、新春浅草歌舞伎のメンバーによる新作…かと思ったら河竹黙阿弥作だった。キビキビ動く隈取の江間義時は誰?と思っていたら種之助だったらしい井。巳之助の北条時政、隼人の和田義盛はきりっとしており、莟玉の千葉介常胤はすっきり、米吉の衣笠、新悟の朝日は美しく、歌昇の秩父忠信には堅実さが…と浅草メンバーの成長ぶりが感じられる一幕。景清の松也は座頭格として健闘していたけれど、ニンではない感じが否めない。数日前まで代役を務めていた猿弥で観たかった、と思ってしまった。

「義経千本桜 川面法眼館の場」
四代目猿之助の四ノ切は得意演目としているだけあって、見応えあり。NHKの劇場中継で観たときは、この人の嫌らしさが目に付いてしまったが、3階席からと遠目だったのがよかったのか、芝居に集中できた。舞台全体を見渡せるので、静や義経の様子にも目を配れたのも収穫だった。雀右衛門の静かは可憐。義経は門之助で、静を迎えるところを注目していたのだが、やはり淡々として表情は変わらず。
寿猿が局千寿で、初めて女形姿(老女形だけど)を見た。普通にと言っては失礼だが、キレイだった。東蔵の法眼、笑也の奥方、猿弥の駿河次郎、弘太郎の亀井六郎。

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