マジシャンとの出会いで、物の見え方が変わってしまった宅配ドライバーの寺泊(安井順平)。かつて手伝ったパーティーで若い政治家の男が急死した事件に、何か裏があるのではと疑っていたところ、マジシャン(森下創)の手品に共通点を見出す。脳に何か(氷?)を入れられたことから、奇妙な行動をとり始める。
一方、脳腫瘍で17歳の記憶に戻ってしまった母の介護をする山鳥(池谷のぶえ)は、品名に「無」と書かれた宅配便を受けとってから、無に侵食されていく。ある日突然部屋に現れた少年、三太(大窪人衛)は山鳥の養子で、法的書類も揃っているという。おかしいのは自分か、世間か。
巨大な生物の息遣いのような、空鳴りが響く不穏さと闇に飲み込まれて何も見えなくなる恐怖。生まれ変わりが示唆されていたけれど、ゾッとする幕切れ。
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