2021年3月14日日曜日

3月13日 三月大歌舞伎 第二部

 「熊谷陣屋」

仁左衛門の熊谷、孝太郎の相模、門之助の藤の方と、昨年12月の京都顔見世とほぼ同じ配役。芝居がこなれていてもいいはずなのに、なぜかかみ合っていないように感じた。仁左衛門の熊谷は無精らしい骨太さが増したようで姿がよく、繊細な心理描写が深みを増して、心の動きがひしひしと伝わってくるようだったし、ほかの役者もそれぞれの役に適っているのに、感動できなかったのはなぜだろう。客席には泣いている人もいたので、私のコンディションの問題か。


「雪暮夜入谷畦道 直侍」

菊五郎の直次郎、時蔵の三千歳はじめ、菊五郎劇団のおなじみの顔ぶれ。こちらは役者同士の歯車がかみ合って、芝居の面白さを堪能できた。菊五郎は顔の艶が良くなっているようで、若々しく見えた。

熊谷が1時間半、直侍も1時間あまりとたっぷり。3部の中で間違いなく一番お得。


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