「楼門五三桐」
吉右衛門の石川五右衛門。姿は立派だが、思いのほか声が通らない。体調が悪いのかと気がかり。真柴久吉は幸四郎、右忠太に歌昇、左忠太に種之助。たった20分ほどの一幕で納得させるほどではなかったか。
「隅田川」
玉三郎初役と聞いて意外に思っていたら、清元の演奏では初めてとのこと。それでも前回の長唄バージョンを加えても2回目とは意外。
子をなくした母の物狂いを描く作品は多くあれど、広い歌舞伎座の観客をほぼ1人で引き付けるのは並大抵でない。心ここにあらずといった物腰、静かな狂乱が深い悲しみを湛えていて見入った。舟長は鴈治郎。
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