2017年4月28日金曜日

0428 Plant M「凛然グッドバイ」

劇場の場所が分かりづらくて迷ったため、冒頭を見逃した。 出口弥生とののあざみの2人芝居はコンパクトな劇場空間を濃密に埋め尽くした。自らを生まれついての詩人と信じるが才能がないと判断されるセンと、180%を超える才能があるとされながら薬物に侵されて言葉すら失ったデモ。デモに言葉を取り戻させようとするセンとデモの葛藤がヘレン・ケラーとサリバン先生のやり取りに重なる。デモを更生させたセンは戦場で受けた銃弾による痛みから薬物に頼るようになり、逆に廃人となってしまう。娘には負け犬と軽蔑されているセンは哀れに見えるが、デモは彼女こそ先生であり、詩人だったと言う。芸術とは何か、才能とは、と改めて考えさせられる。詩人って何も生み出さない人と思われがちだが、「世界の秩序(?)は詩人によって保たれている」とうセリフが印象的だった。

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