2017年4月14日金曜日
0411 4月文楽公演 第2部
「楠昔話」
碪拍子の段は咲甫・清友。山があって川があって昔話のようなのどかな風景のなか、仲睦まじい老夫婦…と思っていたら小学生のような口論を始める。咲甫は声が若いので老人らしさは物足りないが、団子売りや落ち武者のちょっと滑稽な語りは上手い。
徳太夫住家の段は中が始・喜一郎、奥が千歳・富助。始は堂々とした体格にたがわぬ声で頼もしい。千歳は老夫婦の語りも味があり、娘、嫁の語り分けもくっきり。ストーリーはあまりのシュールさにもうなんか唖然。喧嘩のあげく差し違える老夫婦って激しすぎる。
「曽根崎心中」
生玉社前の段を睦・清志郎。高音の擦れはあったがだいぶましになったよう。ちょっと硬さは残るけど、大抜擢によく応えたのでは。
天満屋の段を津駒・団七。情感あふれる濃い天満屋だ。
天神森の段のお初を呂勢、徳兵衛を咲甫、ほか芳穂、希、亘。三味線は寛治、清志郎、寛太郎、清公、燕次郎。若い美声の太夫ばかりなので、音楽的に聞こえた。
人形は勘十郎のお初に清十郎の徳兵衛。勘十郎のお初はちょっとくどいと思うところもあるが、清十郎の徳兵衛は抑制のきいた物腰がいい。天満屋の縁の下に隠すところもスムースだった。ラストは徳兵衛がお初を刺し、自分の首に刃を突き立てるところまで。
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