2015年11月3日火曜日
11月1日 錦秋文楽公演 第2部
「玉藻前曦袂」
清水寺の段
薄雲皇子に津国大夫、犬淵源蔵に南都大夫。
采女之助の文字栄大夫は声が二枚目に似合わないのでは。桂姫の希大夫は美声がよく合う。三味線は寛太郎1人で奮闘。
道春館の段
中を芳穂大夫と清馗、奥を千歳大夫と富助。
悲劇なのだが、話の辻褄が合わなくていまいち入り込めず。桂姫の首を差し出せと言われて、娘2人は同じように可愛いから双六で負けた方にするとか訳がわからん。桂姫の亡骸を前に涙にくれているところに、帝からのお召しがあるのは唐突だし、それに応えていそいそと着替えてでてくる初花姫と萩の方もよく分からん。語る千歳大夫の熱演ぶりには圧倒された。
神泉苑の段
口を咲寿大夫と錦吾、奥を咲甫大夫と錦糸。
初花姫が九尾の狐に食われてしまう重要な場面?咲甫大夫はチャリ場よりこういうシリアスな場面のほうがいい気がする。
勘十郎の狐は怪しさたっぷり。早変わりも見事。玉藻前は一瞬で狐面から女の顔に変わる特別な首。
廊下の段
始大夫と清志郎。
雅な御殿で皇后や女御自ら玉藻前を殺害しようとする不自然さ。
訴訟の段
睦大夫と喜一郎。
平安調の御殿に傾城がいる不思議。
化粧殺生石
勘十郎の一人舞台。全く違うキャラクターを次々と演じ分ける。早変わりも、ススキの裏から出てきたり、岩を使ったり、岩に引っ込んだと見せかけて下手から出てきたりといろいろ工夫されていて面白い。
床は咲甫大夫はじめ5人の太夫と藤蔵をはじめとする5人の三味線で華やか。
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