2015年11月21日土曜日

刈馬演劇設計社「クラッシュ・ワルツ」

緻密な台本とよく練った演出でとても完成度が高いと思った。BGMの「花のワルツ」のたどたどしいピアノも絶妙。いつまでも下手なんだけど、少しずつ上達しているという芝居全体のテーマにぴたりと合っている。
最初からセリフの応酬なのだが、喋っているより黙っている間で引き込む感じ。役者が上手いのだろう。加害者と被害者が逆転したり、傍観者が無作為の罪を感じたり、意図しない風評被害が広がり間接被害の責任は誰にあるのかなど、原発事故とのリンクも嫌味でない。ヒリヒリするような攻防の最後、救いのあるラストでホッとした。少しずつ上達しているし、そうするしかない。「生きてて良かった」のセリフにほろり。


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