世代交代した浅草は主要メンバー全員が20代のフレッシュな顔ぶれ。
恒例のお年玉は2人で、初日は歌昇と巳之助。幕から現れてすぐ、暫く言葉を呑んだようだったのは、満員の客席に感無量になったのだそう。稽古に熱が入るあまり、浅草公会堂の給湯設備が止まってしまい、水のシャワーを浴びることになったとか。あとは、演目の簡単な紹介で、「独楽売」については「頭をからっぽにして楽しんでください」。仲の好さそうな2人の掛け合いが微笑ましい。
「春調娘七草」
曽我五郎の松也、十郎の隼人と静御前の児太郎。若々しい半面、動きはやや硬いかな。正月らしく、華やか。
「一條大蔵譚」
阿呆だと思われていた大蔵卿が実は作り阿呆だったというのがキモなのに、奥殿からの上演だったので、地に戻った大蔵卿としての登場でギャップの楽しみが半減。本来、阿呆→まとも→阿呆のところ、まとも→阿呆では…。
大蔵卿の歌昇は頑張っているなという感じ。作り阿呆で笑う顔がかわいい。
常磐御前の米吉が美しい。品があって、阿呆の大蔵卿に顔をしかめる様などよかった。
勘解由女房鳴瀬に芝のぶ。この座組みのなかでは最年長ではないかと思うが、安定感のある演技が場を引き締めていたように思う。
「独楽売」
巳之助と種之助が独楽売。陽気で楽しい踊りだけれど、初日のせいか、少々動きが固いか。
舞妓の梅丸はちょっと背が伸びたのか、骨格がしっかりしてきたような。このまま可憐さを保ってほしいのだけど…。
芸者の米吉がこちらも好演。茶屋女房の芝のぶともども、女方が美形揃いで目の保養。
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